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家族性地中海熱

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●患者数

本邦でおよそ500人の患者の存在が推定されている。

●概要

その名の通り地中海沿岸のユダヤ系民族を中心に、トルコ、アルメニア、アラブの人々に多発する周期性発熱症候群であり、発熱時間が6~96時間と比較的短く、漿膜の無菌性炎症による腹痛・胸痛・関節痛を伴う事を特徴とする。

MEFV 遺伝子変異の伝搬と頻度

MEFV 遺伝子変異の伝搬と頻度

modified from Masters SL et al Annu Rev Immunol 2009

●原因の解明

1997年、国際家族性地中海熱研究会の詳細な連鎖解析により、責任遺伝子としてMEFV(Familial Mediterranean Fever gene)遺伝子が同定された。本疾患は常染色体劣性遺伝形式をとり、患者は変異型MEFVのホモ接合体もしくは複合ヘテロ接合体となるが、臨床的に家族性地中海熱と診断されてもMEFV遺伝子に変異を認めない例や、優性遺伝形式と思われる遺伝形式を呈する家系も報告されている。MEFV遺伝子のコードする蛋白であるピリン(Pyrin)の機能異常が強く病態に関係している事が示唆されているが、詳細な原因は不明である。

インフラマソームとピリンによる制御

インフラマソームとピリンによる制御

●主な症状

殆どの症例で38℃以上の周期性発熱を認め、副症状として胸膜炎、腹膜炎及び関節炎が認められる。頻度は低いが、漿膜の炎症として心膜炎や精巣漿膜炎、足関節周囲や足背に丹毒様紅斑を認める。稀に無菌性の髄膜炎を発症する事もある。

●主な合併症

反復する炎症により、2次性のアミロイドーシスを合併する事がある。

アミロイドーシス

アミロイドーシス

●主な治療法

コルヒチンが有効で、8割以上の患者で症状の改善が認められる。

FMF 典型例とコルヒチン反応性

FMF 典型例とコルヒチン反応性

●担当

谷内江 昭宏

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