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慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)

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●患者数

稀な疾患であり、本邦での患者数は不明である。

●概要

小児期から青年期にかけて発症する、無菌性化膿性骨髄炎を主体とする疾患であり、痛みを伴う骨髄炎が多発し、寛解と増悪を繰り返す。掌蹠膿疱症などの皮膚症状を合併する事も多く、SAPHO症候群も同一或いは類似した疾患と考えられている。この他、尋常性乾癬、炎症性腸疾患等を合併する事も多い。2歳以下でCRMOを発症し、先天性赤血球異形成貧血とSweet症候群などの皮膚炎を呈し、常染色体劣性遺伝形式をとる疾患をMajeed症候群と呼び、LPIN2遺伝子の異常が原因である事が判明している。

●原因の解明

CRMOの病態生理は不明であるが、双生児での検討などから遺伝的な要因が確認されており、感受性遺伝子座が18q21.3-22にある事が確認されている。Majeed症候群の原因がLPIN2遺伝子の変異である事は判明しているが、発症の機構は未だ不明である。

●主な症状

痛みを伴う無菌性の骨髄炎が多発し、寛解と増悪を繰り返す。症状は、数日で軽快する場合から、数年に及ぶ事もある。長管骨骨幹端や鎖骨に起こりやすく、脊椎、骨盤、肋骨、下顎骨などにも認められる。画像検査では骨融解と骨硬化像が認められる。皮膚症状としては、掌蹠膿疱症や乾癬、Sweet症候群、壊疽性膿皮症などが報告されている。Majeed症候群では、先天性赤血球異形成貧血を合併する。

単純CT

単純CT

両側大腿骨遠位骨幹から骨幹端にかけて溶骨性病変を認め、周囲を取り囲む骨硬化像も認められる。

FDG-PET

FDG-PET

CTで認められた病変部位に比較的淡い取り込みを認める。

MRI

MRI

左大腿骨遠位骨幹から骨幹端にかけての病変ではT1-low、T2-iso~high の病変が認められ、周囲組織の炎症も認められる。

●主な合併症

多くの症例は数カ月から数年で自然寛解するが、炎症が長期に及ぶ例では関節の拘縮が問題となる。

●主な治療法

非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAID)が大半の症例で有効である。無効例に対してはステロイド剤や免疫抑制剤などが使用されていたが、最近ではビスフォスフォネート剤の有効性が報告されており、二次治療の中心となりつつある。その他、抗TNF-α療法等生物学的製剤の有効例も報告されている。

●担当

八角 高裕、平家 俊男

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